吹奏楽部のコンサートでの集客方法
コンサートや演奏会の時に必ずチェックしてしまうのが、お客さんの入りですよね。
会場前から行行列ができているとそれだけでテンションが上がりますし、モチベーションもあがります。
コンクールやアンサンブルコンテストで上位大会に出場するような学校ならある程度は自然に知名度が上がり、コンサートに足を運んでくださるお客さんも増えますが、そうじゃないところは特別な努力をしないと客席を満席にするのは難しいです。
当ページでは客席を満席にするための究極の集客方法をお教えします。
コンサートの本番前は曲の練習に力が入りがちですが、それだけじゃダメなんですよね。極端な話ですが、演奏を一生懸命練習して最高の演奏ができるようになったからといって、集客努力を怠ったがためにお客さんがひとりも来てくれない・・・なんてことが起これば本末転倒です。人に聴いてもらいたいからコンサートを開くのです。
まぁお客さんが0人ということはないですけどね。保護者の方が必ず聴きに来てくれますから。
ただ、保護者や部員の友人等の出演者の直接の知り合いを省いたとき、果たしてお客さんは何人入っているのか?ここが大事なポイントです。
単純に吹奏楽が好きな人や、何年も前に卒業した娘が吹奏楽部だった、という人は特別な集客努力をしなくても聴きに来てくれますが、やはりそれだけでは席は埋まりません。
では、どのようにして今まで来てくれなかった人もコンサートに足を運んでもらえるようにするのか・・・?次でお教えします。
●自分の時間を払ってでも行動を起こすのはどんなとき?
あなたが自分の時間を割いてでも他人のために行動することがあるとしたらそれはどんなときですか?
おそらくそれは、その他人があなたのために行動してくれたことが過去にあった場合ではないでしょうか。つまり、その他人に対して感謝の気持ちをもっているときではないでしょうか。
例えば、いつも仲良しの友達が学校を休んでしまいプリントを届けてあげたり、代わりにノートを取っておいてあげる必要が出たとき、それをわずらわしい作業とは感じないですよね。普段から仲良くしてくれているし、感謝の気持ちがあるからです。
このように、コンサートに来てほしい人にも「私のためにここまでしてくれるのなら一度くらい足を運んでみようかしら・・・」と思わせる必要があります。
少しもったいぶりましたが、タイトルにある究極の集客方法をここでお教えしましょう。
ずばり!
ひとり一人に直接頭を下げてお願いする
です。
これについて次で具体的にご説明します。
●具体的な方法ー①学校の人間編
集客にはチラシやポスター等の道具も必要になりますが、ただばらまくだけなら用意しない方がマシです。お金の無駄ですから。
用意するからにはそれらを効果的に使いましょう。
まず、学校内の人を集客ターゲットにする場合ですが、年齢も近いですし、同じ環境にいる人たちですので遠慮せずにストレートに誘いましょう。
口頭で日時を伝えても相手はすぐに忘れてしまいますから、やはりチラシを一緒に渡すのがいいです。チラシが準備できないようならいらない紙の切れ端にでも書いて渡してもいいでしょう。今の時代、携帯端末がありますからそちらの方が手間は少ないかもしれませんね。
●男子への宣伝
あなたが女の子なら同性の女子友達には気軽に誘えますよね。問題は男子です。男子への集客もしっかりやってくださいよ。いずれ男子部員が増えることにもつながりますからね。
男の子への集客アプローチは女子友達と同じやり方はお勧めしません。思春期という特別な時期ですから、ストレートに誘われても照れくささや恥じらい、変に強がってしまう気持ちから、本当は行きたくても行かないということもあり得るんです。
ですから、しっかり計画を練って誘いましょう。私のお勧めは2段構えの誘い方です。
男子の場合ですね、みんなに均等に誘ってもコンサート本番の次の登校日・・・
男子A「昨日さ、●●ちゃんが誘ってきた吹奏楽部のコンサートだったじゃん?おまえ行った?」
男子B「行くわけねージャンよ。C、おまえは?」
男子C「え?俺は行ったよ・・・」
A&B「えー!マジかよ!あんな女子の誘いに乗るなんて、おまえそれでも男かよ」
みたいなことが起こったりもするわけで・・・。これは極端な例ですが、思春期の時期特有の異性のことを妙に気にする心理というのは通常ならおかしいはずの考え・価値観もなぜだかまかり通ってしまうのです。
だから、男の子を誘う時はしっかりと算段をつけていきましょう。先ほど申した2段構えとは、まず1段目が男子みんなに向けて一斉に宣伝する。そして2段目が男子ひとりひとりに個別に誘うというものです。
解説しますね。
①男子みんなに向けて一斉に宣伝する
まずやり方ですが、これは昼食の時間でもホームルームの時間でもみんなに向けて一斉に「今度●月●日に吹奏楽部が●●会館でコンサートを開きます。ぜひ来てくださーい」とか言ってチラシを配ります。(チラシがなかったら黒板に日時等を書く)
できたら、”クラスのみんな”より”クラスの男子”に向けての方がいいと思いますが、まぁさして問題ないでしょう。
問題は次!!
②男子ひとりひとりに向けて個別に誘う
学校やクラスによって男子との距離感というのは様々だと思いますが、女の子が自分ひとりに声をかけてきてくれるというのはとてもとても嬉しいことです。
誘い文句はこんな感じ、以下。
「●●君、今ちょっといいかな?さっきみんなに配ったコンサートのチラシなんだけど・・・●●君の都合がよかったらぜひ見に来てね!今このコンサートに向けて一生懸命練習してるところなんだ。●●君にも私たちの演奏聴いてほしいから・・・会場で待ってるからね!」
で、どうでしょう。ポイントは相手の名前を頻繁に出すこと。これによって言われた男子は「俺って特別?」感を感じる。
上記のは標準語なのでドラマみたいなのになりましたが、関西弁ならこんな感じ、以下。
「●●君、ちょっと今ええやろか?あのや、さっきみんなに配ったコンサートのチラシあるやん?●●君の都合がよかったらぜひ来てほしいんやけど。今これに向けて私らめっちゃガンバっとるさかい、来てくれなんだら承知せぇへんで!!コンサートの次の登校日に●●君に感想聞くでな!!」
とか。まぁ各自言いやすい言い方でどうぞ・・・。
これは個別に誘うことで一生懸命さをアピールすると同時に、「あなたには来てほしい」という男子側の「俺って特別?」感を感じてもらう狙いもありますから、他の男子に誘っているところは見られない方がいいです。・・・まぁ見られてもそれはそれで必死さアピールになりますから、たいして問題はないですが。
この時、できれば1:1で話した方がいいです。女子2人が男の子1人に話をするのではなく、両方一人ずつです。複数の女子でいくと女子に対する注意が散漫になり、印象に残りにくいですからね。
この2段構えを実践すればあとは、男の子たちの間で勝手に話は進みます。
A「俺さぁ、●●ちゃんにコンサート来てって言われたんだけど・・・いきなり一人で来たからびっくりしちゃったよ」
B「え?お前も?俺のところにも▲▲ちゃんが誘いに来たよ」
Cあ~俺も俺も。■■ちゃんがわざわざ言いに来てくれたよ。結構真剣だったよね。」
B「どうする・・・?」
A「行ってみるか!」
・・・とかなんとか、男子の間で勝手に話が進みます。もちろん来ない方に結論が出る場合もあり得ます(泣)
これで①学校の人間編は終わりです・・・と言いたいところなのですが、重要な人物の誘い方にまだ触れてなかったですね。
そうです。先生方です!
●先生方への宣伝法
先生を相手に集客アプローチをするのはとっても簡単です。なぜならこっちが子どもであっちが大人だからです。
子どもは大人の都合なんか気にせずに自分たちが一生懸命しているものをアピールすればいいんです。ですから、職員室に乗り込んでやりましょう(笑)席におられる先生ひとり一人にチラシを渡しながら、日時を説明し、頭を下げましょう。このとき、渡すチラシに一言書いておけたら言うことなしです。「●●先生、絶対来てくださいね!」とか。
”●●先生”と名前を入れておくのがポイント。
●具体的な方法ー地域の人間編
学校の関係者ばかりに宣伝しても仕方ないですからね、地域の人への集客努力も抜かりのないように行いましょう。
やり方は学校の人間編と基本的には同じです。一軒ずつ頭を下げてお願いするわけですが、民家を回る必要はありませんよ。居留守をつかわれる家庭もありますし、今の時代なにが起こるか分かりませんからね。中高生が一軒一軒民家を回る必要はありません。
回るのはお店です。ポスターを貼らしてもらうのと、チラシを置かせてもらうのを目的に飛び込みで行けばいいんです。
百貨店や大きなショッピングモールから個人経営の小さな店まで、部員みんなで分散してポスター、チラシをお願いしに行けばいいです。
チェーン店の場合は「本部に確認してみないと・・・」というところも結構ありますので、その覚悟で行ってみてください。私が高校生の頃もそうやって断られたこともありました。
ちなみに交番にはポスターは貼ってもらえません。これも高校の頃に私ひとりでお願いしに行きましたが、困り顔で即断られました(笑)
ポスターを店先に貼ってもらうというのは思いのほか効果のあるものでして、部員みんなでいろんなお店に回れば、すぐに街のどの角を曲がってもコンサートのポスターが必ず目に飛び込んでくるようになります。
そうなると、必然的にいろんな人の目に触れることになりますから、一生懸命さのアピールにもなります。
そうやって吹奏楽部員がポスターを貼らしてもらったりチラシをおかせてもらったり、来てくださいと頭を下げる様子は地域住民の方々はしっかり見てくれていますので、絶対無駄にはなりません。街が活気づくという効果もあるんですよ。
お店にポスターを貼らせてもらう時の文句が以下。
部員「こんにちは。●●高校(●●中学校)吹奏楽部の●●●と申します。只今時間よろしいでしょうか?」
店員「はい、どうぞ」
部員「コンサートのポスターを貼らせていただきたく、お邪魔しました。今度●月●日に●●会館で●時からコンサートをすることになりました。もしよろしければ見に来てください。ポスター貼らせていただいてもよろしいですか?」
店員「はい、どうぞ」
みたいな感じです。相手は大人なので、言葉遣いがおかしくなったり緊張しておどおどしたりしても大丈夫です。
店員さんが相手の場合は「ちょっと待ってね、店長呼ぶから」とか「今店長いないからまた後で来てくれないかな~」といわれることもあり得ます。それも承知の上で行きましょう。
ポスターを貼らせてもらいに行くわけですから、テープを忘れずに持って行ってくださいね。
それから、コンサートが終わったら剥がしに行くことも忘れないように。そのときにしっかりお礼も言いましょう。
●おわりに
結構めんどうな作業に思うかもしれませんが、見ず知らずの人にコンサートに来ていただくには、まずあなたが先に動かなければなりません。部員を増やしたいバンドへにもありますが、人を動かすっていうのはそれなりの努力が必要なわけです。
いきなりやろうとすると最初はうまくいかないかもしれませんが、何度も繰り返しやることで、お客さんもだんだん増えてきます。そのうちファンになる人も出てくるかもしれません。
あなたのコンサートが満席になりますように・・・。何かひとつでも参考になればと思います。
チラシ作るときはこれ↓で綺麗な字を書きましょう。