吹奏楽部を辞めたい人へ(辞め方編)
吹奏楽部を辞めたい人へ(思考整理編)では、辞めたくなった理由やその解決策について述べましたが、このページではそれらの段階はクリアし、辞める決意ができた人向けに綴りたいと思います。
●決意ができたらあとは辞めるのみ!その方法について
今のクラブをどうしても続けられそうにない。人間関係が辛い、顧問が嫌い、楽器が上達しない、他にやりたいことがある、などなど人によって理由は異なるでしょう。
辞めると決意したときに目の前に立ちはだかる問題がひとつありますよね。それが辞め方。
なぜ辞め方で悩むかというと、引き留めてくる人もいるでしょうし、その後の学校生活も気まずくなるかもしれないからです。
大層な言い方ですが、組織から抜けるということは理由はなんであれ迷惑をかけることになってしまいます。残された方々がどう感じるかは分かりませんが、抜けた分の穴をどうにかして補わなければならないという事実は変わりません。
そのあたりも承知の上で行動に移しましょうか。
具体的な話に入っていきます。・・・の前に、以下。
皆さんのクラブでは辞め際、辞め方ってのはどういった形なんでしょうか?顧問にだけ言ったらあとは顧問から他の部員に伝えてくれて、なにも言わずに去れる感じですか?それともみんなの前で「●●●●なので辞めます」と自分の言葉でハッキリと辞める宣言をする感じですか?それとも・・・?
私が高校の頃は辞めたい人がみんなの前に一人立って「●●●●なので辞めます」といったら他の部員から「それはつまり・・・・ということ?」とか「えっ?でも●●●●にしたらまだクラブは続けられるんじゃない?」とかいろいろなんとか続けるように説得されながらも大概は結局辞めていく・・・という感じでした。
皆さんのクラブがどのようなスタイルをとっているかによって参考になる・ならないは変わってくると思いますが、以下より具体的な話に入っていきますので、参考になるところだけでもしていただけたらと思います。
●辞める理由の5パターン
事情によっては辞めたい理由を他人に言えないということもありますよね。そういうときは嘘をつくしかありません。いくつか出してみます。
①親が辞めろと言ってます。
②勉強を優先したいので辞めます。
③他に入りたいクラブがあるんです。
④ドクターストップがかかりました。
⑤吹奏楽が嫌いになりました。
以下より解説。
①親が辞めろと言ってます。
私はたぶんこれが一番強力な辞める理由になるんじゃないかな~と思います。親には顧問も逆らえませんからね。周りの部員や顧問の先生が引き留めてきたら、保護者に学校まで来てもらって我が子を辞めさせたい理由を話してもらったら一発です。さすがに親に出てこられると周りの人間もなにも言えなくなります。
ただこれは辞めれさえすればやり方なんてなんだっていい!というような人向けのやり方であって、あまり正攻法ではないと思うんですよね。
私が現役部員の頃も「親が辞めろと言ってます」といって辞めようとした人はいました。でも、周りの人間からは「親の考えは分かったけどあなたの意思はどうなの?」という旨の質問攻めでした。
「親が辞めろと言っているから私は辞めます」という言葉は「私は親の言いなりです」と自ら言うようなものですから、あまりオススメはしません。中学・高校生の年代はだんだん親離れもしていきたい年頃ですので、自分の意志で決断するというのを大切にしたいですね。
考えてもみてください。
「私は勉強との両立がしんどいから辞めたいと思っていて、親もそのようにしなさいと言ってるんです。私の家系は代々しっかりと勉強していい大学、いい会社に進むことを重んじてきたので、やはり私もそちらを大切にしたいのです。」
というのなら、まだ分かります。
しかし、
「私はどうしても続けたいけど親が辞めろと言ってるんです。私はみんなのことが大好きだし、演奏するのも大好きです」
なんて言ったらみんな全力で止めてきます。
ですから、「親が辞めろと言っています」は自分も辞めたいというハッキリとした意思があるうえで使った方がいいですね。
親は後押し程度につかう
②勉強を優先したいので辞めます。
文武両道の重要性っていうのは全部員に共通することですが、これにどれほど重きを置いているかはひとり一人全く違いますね。部活と勉強との両立についてでも触れていますが、「勉強なんてどうだっていいよ。今はクラブ一本!」という人から、「●●大学に受かりたい!クラブばかりに集中しているわけにはいかないんだ!」という人までさまざまです。
ですから、これを理由に辞めるのはとっても正統派だし、前向きなことだと思います。本当に勉強するのならですが・・・。まぁ今はクラブの辞め方の話をしていますから、とにかく辞めることが目的ですもんね。退部後に本当に勉強に力を注いでいくかは横に置いておきます。。
辞める文句はこんなのどうでしょうか。
「私には夢があります。それは●●●の職に就くことで、そのためには今から勉強をして、●●大学に合格できるように備えておく必要があります。吹奏楽もみんなも好きだけど、私の将来を考えたときこっちの進路を優先したいという結論に至りました。顧問の先生にも●●ちゃんにも相談したんだけど、やっぱりわたしの夢を叶えるにはクラブと勉強を両立していくには無理があるな、ということになりました。今までありがとうございました。これからは勉強中心の日々になるけど、みんなの応援をしていたいからコンサートの日には受付や舞台の手伝いはさせてもらえたらなって思ってます。私も夢に向かって頑張るので、みんなもクラブ頑張ってください。今までお世話になりました。ありがとうございました」
ちょっと綺麗にまとまりすぎというか、こんなにうまくはいかないだろ・・・という気もしますが、こんな風に言えたら素敵だと思います。
辞めるための嘘であれ本当であれ、「今までありがとう」「これからも応援しています」という気持ちが示せたらとっても素敵だと思います。
ただ、この理由で辞めて退部後あまりにも遊びほうけているようでは反感を買う恐れもありますので、うまいこと言葉をチョイスして後腐れなく辞められるよう努力してみてください。
③他に入りたいクラブがあるんです。
これはもう仕方ない。吹奏楽から次のクラブへ気持ちが移ってしまっているということですから。申し訳ないという気持ちを持ちつつも本当の気持ちを正直に話すしかありません。
あなたの人生に他人が口を出すのは滑稽なことです。他人にはあなたの人生になにが起きても責任はとれませんから。
次のクラブで死ぬほど努力して結果を出せばいいです。全校生徒の前で表彰されるほどに頑張ればいいんです。
④ドクターストップがかかりました。
これはなかなかいいんじゃないでしょうか。「それなら仕方ない」って納得しやすいですもん。私の高校のころもいましたよ。耳がどうのこうのとか肺がどうのこうのとか・・・。
しかもこれなら、退部後のリスクが少ないです。②勉強を優先したいので辞めます。だったら退部後に遊びほうけていたら残っている部員から「あれ・・・?勉強頑張るんじゃなかったの?」ってなりますが、ドクターストップが理由ならその辺も大丈夫です。
ドクターストップなら退部よりも休部を推められるかもしれませんね・・・。
⑤吹奏楽が嫌いになりました。
これはなんというか・・・返す言葉を失いますよね。吹奏楽が嫌いな人と吹奏楽やっても楽しくありませんから、無理に引き留められることはないんじゃないでしょうか。
まぁでも、辞める理由にこれは言えないと思います・・・。
●おわりに
辞めたい理由というのは上記のものから「練習がきつい」とか「帰宅部の生徒がうらやましい」など様々だと思います。
私としましては日本の吹奏楽がもっと栄えることを願ってますから、スパッと辞めちゃうのもありなのでは、と思っています。
嫌々クラブを続けていても楽しいことなんかひとつもありませんものね。無理して続けた結果、「もう吹奏楽には二度と関わりたくない」と思われるのが一番悲しいです。
退部の前に休部(一定の期間クラブをお休みする)という選択肢も考えてほしいと思います。一旦クラブから離れると落ち着いて考えることができますからね。渦中にいるときというのは正しい判断や冷静に考えることができないものです。その辺りも注意してみてください。
最後に・・・
実は当サイトに訪れる方の検索キーワードは「吹奏楽 辞めたい」系のものが1・2位を争うほど多いです。それほど、全国に吹奏楽部を辞めたくて悩んでいる人が多いということなんです。
あなたにとってなにかひとつでも参考になることがあれば記事を作成した甲斐があったというものです。クラブを辞めたくてもあまり気負わずにいろんな人に相談してみてはいかがでしょうか。