2013年度の吹奏楽界の変化

2013年度の吹奏楽界の変化

2月8日に『会報すいそうがく』が全日本吹奏楽連盟から出ました。

これ→会報すいそうがく(新しいタグで開く)

大きな変化がありましたので、手短にみなさんにお伝えします。

●三出制度の廃止

ついに三出制度が廃止になりました。

※三出制度とは・・・
 全国大会に3年連続で出場した団体はその3年目の翌年は予選(県大会等)から出ることができない。平成11年から始まり、コンクールにもマーチングにもアンサンブルにも適用されているルールで賛否両論さまざまな意見がある。連盟の狙いはより多くの人に全国大会を経験して欲しいというもの。


今回の廃止は三出制度に含まれたある目的がある程度達成されたからのようです。

そのある目的とは吹奏楽界全体のレベルの向上です。とある強豪団体がその支部における全国大会出場の権利を牛耳ってしまっては他の団体が「どうせ無理だ・・・」と諦めてしまいますが、この制度を取り入れたことによりチャンスが生まれ、レベルの向上に繋がった、ということです。

これの廃止により、すべての団体を毎年全ての大会に出場できるようにし、より発展につなげよう!ということです。


個人的にはこれがどのような影響を及ぼしていくのか楽しみです。おそらく、「三出制度を廃止しないで欲しい!」という声もあるでしょうし、また全国大会に出場する面々が固定化されていく中で新たなニーズも生まれていくと思います。

●全日吹連の財務状況

現場で練習に励む皆さんには直接関係のある話ではないかもしれませんが、知っておいたほうがいいです。

普門館が耐震問題により使用できないとのことで、今年度のコンクール全国大会は名古屋国際会議場で行われました。

このため、入場者の減少によって収入が減り、また会場費等の支出が増えたことで収支が例年通りにはいかなくなったようです

また大阪城ホールの基本使用料免除措置というのも終わってしまって連盟の支出はさらに増えました。


要約しますと、お金が減っちゃったわけです。


このことで、(こんなの知らなかったのですが)例年行ってきた支部・府県に対するコンクール開催補助金は一時凍結ということになりました。また、各全国大会参加団体(小学校・中学校)への交通費補助については廃止ということになったようです。


要約しますと、今年のコンクールは例年より予算が少ない(可能性かある)ということです。


もしかしたら、例年までとは違う変化があるかもしれません。こういった背景を少しでも知っておけば、みなさんも冷静に対処できるでしょう。

●全国大会の指揮者について

来年度のコンクール全国大会から同一部門において指揮ができるのは1団体までとなりました。

これまでに一般の部門で団体Aも団体Kも同じ指揮者が指揮をするということがありました。

これをやめにしようということですね。

過去にある指揮者が二団体の指揮をして二団体ともが金賞を受賞したことがありました。その指揮者の方はすごいですね。

ちなみに会報すいそうがくには「吹奏楽コンクール全国大会では・・・」とあるので、それまでの大会ではひとりの指揮者が同じ部門で複数団体振るのはアリのようです。

●各大会、支部代表数の変化

原文ママ

コンクールについては全国大会の予選部門の参加数を基準に支部代表数を決定する

そうです。

会報すいそうがくの15ページ目に


・第61回全日本吹奏楽コンクール
・第32回全日本小学校バンドフェスティバル
・第26回全日本マーチングコンテスト
・第37回全日本アンサンブルコンテスト


の各支部代表数が載っていますので、興味がありましたら覗いてみてください。

●全日本吹奏楽コンクールの金銀銅それぞれの数

原文ママ

・あらかじめ金・銀・銅の個数を決めておく

・相対評価とし、全国大会なので出来るだけ金賞が多くなるように、今後、賞の数を決定する

んだそうです。


私はコンクールの結果(特に全国大会)には心底興味がないので、よく存じませんが、この文面から察するに例年までは各賞の数が審査前に決まっていなかったようですね。


これを今年はあらかじめ決めておくそうです。

●おわりに

2013年度はいろいろと例年になかったことが起こりそうですね。

個人的には三出制度の廃止によって各地からどんな声があがるのか、興味深いです。


今は2月10日です。まだまだ寒い日が続きますので、皆様体調には気をつけてください。

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