「1日休むと取り戻すのに3日かかる」は嘘
この記事は2013/03/01に修正しました。
修正前は、
①一日休んで取り戻すのに3日もかかってたら、一般バンドの週に1~2回しか練習しない大人はどうなっちゃうんですか
②こういうのはマジメに練習しない人のために用意された言葉だと思っておけばいいんです
という結論だったのですが、アクセス数が多いことと、↑これでは答えになってないのでは・・・と思ったので、修正に至りました。
たぶん、中学高校時代にある程度のレベルまで登りつめた大人と、今まさに上達しようとしてる人が一日休むのとでは訳が違うかもしれないですもんね。
では記事に入りますね。
●まず最初に・・・
まず最初に理解しておいて欲しいことがあります。
それは「1日休むと取り戻すのに3日かかる」というのは真偽の確かめようがなく、また卑怯な言葉ということです。
この真偽を確かめようとするならば、ひとりの人間が並行世界にて
①4日連続で練習したときの成果
②1日休んで翌日から3日間吹き続けたときの成果
の両方を比べなければなりません。
しかし、並行世界(パラレルワールド)というのがまず無理ですし、楽器の腕がどれほど上がったか?また一日休んだことでどれくらい遅れたか?というのは主観で判断するところがかなりあるので、不可能なのです。万人に共通する言葉にはなり得ないのです。
奏者の体調や精神状態によっても、演奏時の感覚は異なってくるので、たとえ、上記二つの成果を時系列に分けて行ったとしても、「1日休むと取り戻すのに3日かかる」の真偽は確かめようがありません。
さらに、なぜ卑怯な言葉かというの、これを言ってくる人間は真偽を知らないにもかかわらず、当然のような面を引っさげて言ってくるからです。
この前提を知った上で、ではこの言葉にどう対処するかを考えてみたいと思います。
●この言葉の対処法
ここでは実際に「1日休んだら取り戻すんに3日かかりまっせ(・ε・)ノシ」と言われた時にどう言い返すか、ではなく、この言葉とどう付き合えばいいかについてお話します。
上記に挙げたように、真偽は誰にも分からないわけですから、信じるも疑うも個人の自由なわけです。で、スタンスとしては
「は~1日くらい休んじゃおっかな~。でも1日休んだら取り戻すのに3日かかるって先輩が言ってたし、もうひと頑張りしちゃおっか♪」
くらいならいいんですよ。でも・・・
「はあぁ・・・。最近、体調優れないな。休みたいけど・・・先輩があんなこと言ってたし・・・。休むわけにはいかないよなぁ」
となるくらいなら、絶対に休んだほうがいいです。なぜなら、その一日は間違いなくストレスになるからです。もちろん、楽器の練習にあたってストレスのたまることや、思い通りにならないことはありますが、体調が優れない上に最初から休みたいと思ってるならば、こんな言葉は無視して休むべきです。
細かいところはご自分の裁量で判断することになりますが、あまりこの言葉にとらわれないことです。無理して練習した結果、ストレスがたまっては意味がないですから。
●1日に対して3日?
キーボード打ちながら思ったんですが、やっぱり変な言葉ですよね。
1日休むことに対してなぜ3日なんだ?と。
検証する手段があったとしたら、2日で取り戻せるのかもしれないし、もしかしたら、半日で取り戻せる可能性だってあるわけです。
だいたい3日という言葉が抽象的すぎます。人によって1日の練習時間・練習量も違いますし、先ほども言ったとおり体調・精神状態等にも左右されることです。
ただ、よくよく考えてみれば、「取り戻す」というのがおかしい気がします。1日休んだことで、それまでの練習のいくつかがパーになることなんてありませんから。しっかりと休むことも練習でしょう。
くどいようですが、本当に根拠のない言葉です。これは。
●おわりに
この言葉が実際にどれくらい言われているのかは分かりませんが、疑問に思っている人もいることだと思います。
目上の人に言われてもただ鵜呑みにするんじゃなく、しっかりと考えてみましょう。
1日休んでも、次の日に「今日はいつもより頑張ろう♪」くらいでいいと思います。