勝手に1st吹く奴・オクターブあげる奴
少数だとは思いますが、こんな人いませんか?
2nd・3rdなのに勝手に1st吹いたり、勝手にオクターブ上げて吹く人。どこにでもいるわけではないと思いますが、そんな人がいるクラブもあると思います。
なぜこんな記事を書こうと思ったかというと、かつて私がそうだったからです。
おそらく、「勝手に1st吹いたりオクターブ上げられるのは迷惑だけど、この人は私よりもうまいから私からは文句が言えない」という目にあっている人もいるのではないでしょうか。
そんな人のために、勝手にそういうことをしてしまう人の心理を綴っていきたいと思います。
●なぜそんな行為に及ぶのか
まず第1に言えるのはそういうことをする人って自分勝手ですよね。誰に頼まれたわけでもなく、当然楽譜に指示してあるわけでもないのにそんなことをします。
ある程度技術をもった人じゃないとそんなことはしないでしょう。だんだんうまくなってくると、ただ楽譜通りに吹くだけではつまらなくなってくるんですよ。
いくらうまくなっても楽譜に忠実に演奏する人もいますが、ちょっと遊び心が働いてしまう人もいるんです。「遊び心」という言葉をチョイスするぐらいですから、本人に悪気はありません。
そんなことをする1番の理由はきっと「楽しいから」でしょうね。私はそうでした。だんだん上達してきてメロディをオクターブ上げて吹いたり、勝手に装飾音符をつけて演奏できるようになると、ただ楽譜通りに吹くのがつまらなくなってました。
誤解がないように言っておきますが、そんなことをするのはポップス系の曲だけです。オリジナル作品やオーケストラの曲を吹奏楽アレンジしたものではそういうことはしません。
他にも理由はありまして、勝手に1stを吹くのは1stの人が頼りないから。
少し自分を正当化しようとする言い分ですが、こんなことも思ってました。「お前らには任せておけない!」という気持ちから、やったこともありますが、自分に改めて言い聞かせる意味も込めてここに記しておきしょう。
1stでもないのに勝手に1stを吹く行為・・・それは
1stの人に対してとっても失礼です。
個人で練習するときはどのパートを吹いても構わないですが、合奏や本番でそういうことをするのは失礼ですね。信頼していないということになりますから。それに1stの人が成長する機会を奪うということにもなります。
2nd3rdに比べると1stはバンド全体をリードしていかないといけませんから、やはり頑張ります。その役に慣れていないと最初は大変ですから、上達するいい機会なんです。
●余裕をほかの人に分け与えよう
勝手に1stを吹いたりオクターブを上げられるというのはつまり、余裕が出てきたということなんですよね。だからそんなことをやってしまう。天狗になってしまってるんです。
そういう人がいたら周りの人間がはっきり言ってあげましょう。
「勝手なことをされるのは迷惑だし、ほかの人に失礼。ちょっとうまくなったからって天狗になってるんじゃないの?」と。
ほとんどの曲が1st2nd3rdに分かれていますから、自分の役割を破棄して他人の役割を奪うのは失礼なことです。
当事者は気を付けましょう。
他パートであるのに1stを吹くのは指揮者に指示されたときにしましょう。
ここまでは、そういう行為に反対の意見で綴ってきましたが、やっていいときもあります。やっていいというか私が個人的にいいと思ってる場面。
例えばソロの時。自分ひとりだけが吹くときはアドリブをかましてもいいと思います。ですが、失敗するとダサいですから、確固たる自信をもてるときのみにしましょう。それにセンスのいいアドリブにしないとお客さんからすると「?」です。独断でやらずに予め誰かに聴いてもらいましょう。
あとは、「みんなで楽しもうよ系」の曲の要所要所の決め所。やっぱりトランペットのハイトーンってカッコいいですから、私としてはどんどんやってほしい。それにその手の曲でいちいち「楽譜通り吹いてよ」と思う人はいないでしょ。最後のフィニッシュの音がhighB♭だったりすると、聴いてても吹いててもとっても気分がいいですね。
●おわりに
上達して余裕ができるといろいろ余計なことをやりたくなることもありますが、そのエネルギーは他の人に教える方に回しましょう。一人でうまくなるよりみんなでうまくなる方が結果的に嬉しいのはあなたです。