パートリーダーが辛い人へ

パートリーダーが辛い人へ

パートリーダーって大変ですよね。役割の細かいところはバンドによってさまざまだと思いますが、一言で言うとパートをまとめる役です。

出欠の確認やパート練習で指揮をとったり、パートリーダーの会議に出たり・・・クラブを運営していく上では欠かせない存在です。


しかし、パートリーダーがいろんな仕事をこなしてもメンバーがついてきてくれなかったり、思うようにいかないとだんだん辛くなってきますよね。

この記事はパートリーダーが辛くなってきた人へ向けて綴りたいと思います。

関連→パートリーダーが役割を果たせていない吹奏楽部へ提案

●パートリーダーが辛くなるのはなぜか?

だいたいこの手の人は責任感が強かったり、うまくいかないときに自分を責める傾向が強いように思います。

「みんながついてきてくれないのは自分の力不足が原因だ」とか「私はもっともっと頑張らないといけない」となりがちです。


少し私の話をさせてください。

私もパートリーダーをやってたんですが、あまり頑張りすぎると自分が役割に押し潰されてしまうんですよね。

どういうことかと言いますと、私が現役のころはパート練習で出来ない人に対して怒鳴ったりして厳しく当たっていました。

それは「うまくなるには厳しい練習が必要だ」「緊張感のある雰囲気でプレッシャーに耐える練習が大切だ」と思っていたからです。


確かにその通りなんですが、意味をはき違えてたんですわ。


人によるところもありますが、こっちが怒鳴ったりすると相手は委縮するだけなんですよね。それでどんどん吹けなくなってどんどんこっちが怒って、負のスパイラルというやつでした。


相手にもストレスですが私にとっても結構なストレスのかかるパート練習でした。


なぜかというと私、本心では怒鳴ったり厳しく当たることなんて必要だとは思ってなかったんですね。なのに「パートリーダーだからそれらしくやらなきゃ」とか思って演じてたわけです。少しはそういうのも必要なんですが、あまりやりすぎると押し潰されちゃうんです。役割に。

●パートリーダーの役割を正しく理解する

じゃあどうすればいいの?って話になりますよね。

「パートリーダーとして自分を律してやるだけじゃしんどくなるっていうのは分かったけど、在りのままの自分でみんなをまとめようとしても、なぁなぁになっちゃうよ・・・(:_;)」

なんて聞こえてきそうです。


そうですね。大切なのはパートリーダーの役割を正しく理解することです。

パートリーダーの仕事は前に立つ(皆をまとめる)という役割をすべて自分でこなすことではありません。


人を適切に使うことです。

「使う」というと語弊があるかもしれませんが、みんなのチカラでひとつのパートが機能するように考えるんです。


まずパートリーダーがどうやって選ばれるか、というところです。

パート内で一番楽器がうまい人がなるのか、よく指示をとばす人がなるのか、人望の厚い人がなるのか・・・。3年生が一人しかいないという場合は自然とその人に決まりますし・・・まぁさまざまですね。


これら以外でもなんでもいいですが、必要な要素は誰が何をするのが向いているのかを見極められることです。


パートリーダーがパート練習も出欠の確認も責任を持つのではなく、パート内からそれぞれの場面で力を発揮できる人に指示を任せるのもアリです。

例えば、人をまとめる力があるからという理由で選ばれた人がいたとします。でも楽器の技術に関してはその人より上手い人がパート内にいるんですね。そういうときは技術的な面に関しては自分より上手くて理解してて説得力のある人に任せた方が、他の後輩やメンバーも納得しやすいように思います。

必ず一番吹ける人が指揮をとる必要はないですが、説得力という面においては大切かなと思います。



出欠の確認や点呼はパートリーダーがやればいいと思いますが、自分より適任がパート内にいる場合はその人に任せましょう。というか別に1年生でもできるでしょう。

何もパートリーダーが力不足なわけではありません。他に向いている人もしくは手が空いているが人がいれば任せればいいだけの話で、それぞれが自分の力を発揮できるところで輝けばいいんです。



で、「あなたの方が向いているからやってよ」とかいうと「えー何言ってんの?あんたパートリーダーでしょ?あんたがやりなさいよ」と言い返してくる人もいるでしょう。

この手の人はパートのことをパートリーダーに任せっきりにするタイプです。

まぁどこに行ってもいると思います。一人や二人は。

そういうときは顧問の先生やそれに代わる大人が皆に向けて予め伝える(提案する)のがいいですね。パートリーダーの在り方を。

●おわりに

いろいろ言いましたが、結論は


一人で抱え込まないで


ということです。上記のようにせず、すべて一人でやるのもいいんですが、困ったときのはけ口は確保しておきましょう。親でもいいですし、顧問、他パートのパートリーダー、友達等誰でも結構です。


人間は困ったことやストレスを抱えていても話すだけである程度楽になる生き物ですから、そういうことを大切にしていきましょう。



パートリーダー、大変だと思いますが、頑張ってください。


~追記~2013/02/25
このページのアクセス数は結構多いです。全国で同じ悩みを抱えている人が大勢いるわけですから、なにか根本的な間違いがあるのかもしれませんね。人間関係というのももちろんありますが、パートリーダーが役割をこなせる環境づくりができていないのかもしれません。大切なのはパートリーダーがリーダーシップを発揮することより、皆のチカラでパートが機能することです。苦しくなったら逃げても構わない・・・と思います。

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