課題曲の選び方

課題曲の選び方

吹奏楽部に所属する中高生のほとんどは毎年コンクールに出場することと思います。バンドの意向や事情によっては出場しないでサポートに回る方もいらっしゃるでしょうが、まぁなんにせよ【吹奏楽コンクール】というものは目の当たりにするのでしょう。

そこで必ず演奏されるのが課題曲ですよね!
(自由曲のみの部門もありますが。)

1年の中でもかなり長い期間関わる曲ですから、慎重に選びたいものです。

この記事では其の辺について綴ります♪

●まずは課題曲の基本事項

課題曲も昔は2曲だけだったり、やたら難しかったり、紆余曲折を経て今に至るわけですが、2016年現在では全日本吹奏楽連盟から指定された5曲の中から1曲を選んで演奏します。

毎年Ⅰ~Ⅴまで番号が付いていますが、

Ⅰ・・・朝日作曲賞受賞作品
Ⅱ~Ⅳ・・・課題曲公募入選作品
Ⅴ・・・全日本吹奏楽連盟作曲コンクール1位受賞作品

という内訳になっています。

で、中学生のみⅤ番を選ぶことはできません。Ⅰ~Ⅳの4曲から選びます。高校生以上は5曲から選ぶことができます。

たしか、2008年頃まではマーチだけの年と吹奏楽曲だけの年と交互だったんですが、その辺りから毎年どちらも混合になりました。

余談なんですが、私が中学生の頃、選択できる課題曲は4曲あったのにも関わらず課題曲は2曲しかないものだと思っていました。というのも、顧問の独断による「この子達にこの2曲は無理だ。残りの2曲から選ばせよう」という勝手な配慮で2曲しか聴かせてもらえなかったのです。

・・・まぁその辺は自分で調べろよって話なんですけど、なんせ受身でしたからね(;´Д`)

とにかく、課題曲が聴けるようになったら5曲全部聴く、というのを大切にしてください。選択権のない曲もです

●課題曲を慎重に選んで欲しい理由なんですけど・・・

この【課題曲の選び方】というタイトルの記事、既に結論は出てるんですね。お気づきの方もいるかとは思いますが、

やりたい曲をやる


これが、正解でしょう。そもそも他人がとやかく言うことじゃないですから。好きな曲をやればいいんです。

では、なぜこんな記事を書いたかというと、一言で表すと


課題曲が異常に下手なバンドがあるから

です。

この【異常に】というのがポイントで、その次に演奏される自由曲はしっかりと作りこまれてたりするんです。聴き応えあるんです。たまに「え?課題曲と同じバンドの演奏か?」というくらいクオリティに差があることがあります。

で、なぜそんなことが起きるのか?という背景に注目しました。
まず、自由曲は部員みんなでやりたい曲を選びますよね。顧問が勝手に決めちゃう・・・というバンドもあるでしょうけど、それでも納得はしてると思います。練習するに連れて好きになる、というのもあるでしょうし。

それに比べて課題曲は初めから選択肢が決められてますから、嫌でも1曲は演奏しないといけません。「いい!」と感じるものが一つもなくてもやらないといけません。この時点で自由曲とは事情が違いますから、身構えるものがあるのかもしれませんね。要約すると、単に自由曲の方が思い入れが強い、ということになります。

でもそういうこと以上に私が感じてるのは、課題曲・・・

本番までに
飽きちゃうんじゃね?


ってことです。

●じゃあどう選べば?って話ですよね

課題曲の決め方・・・バンドによって様々だと思います。全国大会まで駒を進めることを軸に選ぶバンド、自由曲ともバランスを考えて選ぶバンド、とにかく気に入った曲をやるバンド、多数決で決めちゃうバンド、先生が勝手に決めちゃうバンド・・・いろいろですね。


ここでお断りなんですけど、この手の記事はコンクールの下位大会で銅賞・銀賞を取っちゃうバンド向けに綴っています。というのも、金賞をとったり上位大会に進む団体は課題曲の選び方ひとつとっても既にスタイルが確立されているでしょうからね。ですので、毎年下位大会で銀賞以下・・・伸び悩んでる団体向けの内容になります。


で、選び方の話ですが、私が推したいのは逆転の発想ですよね。

あえて、心に響かなかった曲を選ぶということです。

第一印象が良かったものをそのまま疑うことなく選択するのもいいのですが、全く心に響かない曲も吟味する価値はあると思います。

演奏における技術や表現を広げるという意味でも一曲一曲に対してどういう印象を持ったのか、ハッキリしたいですね。

●課題曲選択の大前提

大前提の話なんですけど、みなさん課題曲を選ぶ時ってどんな具合ですか?

これ、もしやってないのなら絶対にやってほしいんですけど、課題曲を選ぶにあたって絶対にしないといけないことがあります。それが・・・


全て一度演奏してみる


です。まぁやってる団体も多数かとは思いますが、もしやってないのならやってください。聴くだけ聴いて演奏をせずに選択すると、一体何を基準に判断したんだって話ですからね。

演奏してみると、「あっ思ってたより吹きやすい♪」とか「この編成の薄いところ、かなり練習が要るな・・・」とか「ん~聴く分にはいいけど吹くのはちょっと・・・」とか「指回るかなぁ・・・(?)」とか「スタミナ持つかなぁ・・・」とか「演奏会でやるならいいけど、コンクールではなぁ・・・」などいろいろ思うことがありますから、絶対に一度は吹きましょう。

ある程度まで仕上げて演奏会で課題曲を何曲か取り上げる団体もたまにありますが、まぁそこまではしなくても・・・バンドの自由ですね。

●いろいろ言っても結局は・・・

ここまで課題曲の選び方がどうのこうの・・・偉そうに垂れてきましたが、結局課題曲の選び方を決めるのもあなたのバンドですので、好きなようにやるのが正解だと思います。誰にも迷惑かかりませんし。

ひとつ、ここで触れておきたい話があって、それが課題曲そのものの課題曲としてのクオリティです。

課題曲が発表されるたびにたくさんの人間がいろんな感想を持ちます。その中にはもちろん批判も含まれます。これはあって当然でそういう意見に耳を傾けて議論を交わすのも醍醐味です。

さきほど、逆転の発想と述べましたが、最初に聴いてイマイチピンとこなかった曲をやることになったとして、結局最後まで受け入れられなかった・・・ということも十分有り得ます。

・・・というのはわたくし個人的にはここ最近の話だと思ってるんですが、「これ、課題曲としていいの?」なんて思わされる曲もあって、正直そういう曲に長い期間付き合う中高生を気の毒に思ったりもしています。

ただ、そういう風に思えるのも色々と経験してきたからです。ですから、どれを選ぼうが一生懸命練習すれば間違いないのですが、まぁそういう声もあるんだな・・・くらいに知っておいてもいいんじゃないかと思います。

ネット上でも探したらちょいちょいありますからね、そういうのは。この課題曲、和音がおかしいとか、構成がどうだとか・・・。

●おわりに

グチグチと講釈垂れたわけですが、課題曲の選び方に関していうと、最終的な結論は

納得してたらノープロブレム!


だと思います。課題曲が発表(発売)されてからコンクールの出場申し込みまでは結構ありますから、慎重にじっくりと納得のいくように決められるといいですね★

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