2013年版コンクール規定 解説

2013年版コンクール規定 解説

2013年4月1日に全日本吹奏楽連盟からホームページ上で全日本吹奏楽コンクールについてのQ&Aが出されましたね。

日本の各地から質問があったのだと思います。

特に分かりにくい書き方がしてあるわけでもないので、需要はないと思いますが、少し噛み砕いて解説してみようと思います。

こういった記事が定期的に全吹連のホームページをチェックするきっかけ等になっていただければ嬉しいです。

以下の質問文章は全吹連のホームページにあるのと同じです。

Q1、少人数バンドが全日本吹奏楽コンクールに出場したいと考えています。もし、課題曲のスコア上の楽器及びパートが欠けてしまう場合は、他の楽器で演奏することは認められますか。

連盟の回答をまとめると・・・

欠けてしまう部分をその課題曲の中で使用される楽器で補うなら可。つまり、クラリネットの3番が足りないならサックスで補うのはOK。その課題曲の中で使用される楽器なら、という条件があるので、チューバが足りないからといってベースを使ったりするのは、ダメ。ベースが課題曲にあるならOKですが、ないですしね・・・。

で、連盟は3つ補足を出しておりまして、

1、欠けてしまう楽器の音域を変えないで代用できる楽器がある場合は、その楽器で代用してください。
さきほどの、クラリネット→サックスで代用、みたいな感じですね。まずやらないと思いますが、例えば、トランペットが足りないからってチューバで代用するなよってことです。

2、欠けてしまう楽器の音域を変えないで代用できる楽器がない場合は、スコアに示された楽器で代用してください。
上記の補足1のように代用したいけど、音域を変えないと代用できない!という場合ですね。これは・・・スコアに示してある通りにすればいいのでしょう。そんなにいちいち示してなかったように記憶していますが・・・まあ希なパターンでしょうね。もし該当する場合でかつ分からなければ、また問い合せてみればいいと思います。

3、オプションパートが欠けてしまう場合は、オプションパートを他の楽器で代用することは認めれられません。
はい、オプションっていうのはあってもなくてもどちらでもいいということです。選択してくださいってことですね。ですから、オプションで使用できる楽器があれば演奏しないといけないわけでもなく、選択すればいいのです。オプションパートはもともとなくてもいいものだから欠けてしまうからってわざわざ指定されてない楽器で代用するなよってことですね。

Q2、自由曲でリコーダーを使うことは認められますか。

原曲に指定がある場合は認めます。しかし、編曲の際に使用することは認められません。

だそうです。作曲者がもともと曲にリコーダーのパートを入れてた場合はOkです。たまに、指揮者が編曲をしてコンクールに臨む団体がありますが、その際に「ん~ここはリコーダーを入れたほうが映えるな」などと独自の判断でリコーダーパートを入れることは認められませんよ、ということです。

Q3、自由曲で歌詞が入った曲は認められますか。

歌詞の入った曲は認められません。ただし、スキャットは認めます。

という連盟からの回答で、スキャットというのは歌詞を伴わない歌唱のことです。「あー♪」とかならOK。ウィキペディアには意味のない音「ダバダバ」「ドゥビドゥビ」もスキャットと書いてありますが、これも不安な場合は問い合せましょう。まあ「ダバダバ」とか使わないと思いますが・・・。実際にどんなのがスキャットなの?って方もいると思うので、
・歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」
・春になって、王たちが戦いに出るに及んで
あたりを聞いてみてください。たぶんYOUTUBEにあるでしょう。吹奏楽のための交響詩「ぐるりよざ」っていう曲にも声出すところがあるんですが、あれはスキャットとしてはダメだったかもしれません。まぁ聞いて見られるのがいいと思います。

Q4、自由曲で琴・筝、尺八の使用は認められますか。

琴・筝は認められません。尺八は木管楽器に準じ、認めます。

書いてあるとおりですよね。指定云々、編曲云々の記述がないので、そこは気にしなくていいのでしょう。不安であれば連盟に問い合わせてみてください。私も無責任なことは言えないので・・・。それにしても尺八なんて使う団体そうそうないと思いますが・・・。

お次は課題曲について

Q1、Fl.1とFl.2の奏者は1名ずついますが、Picc.奏者がいません。その場合は、Fl.1とFl.2の奏者が適宜、Picc.に持ち替えてPicc.パートを演奏することは認められますか。

A.楽譜通りに演奏していれば、持ち替えて演奏することは認めます。

極めて当たり障りの無い回答なわけですが・・・、これも読んでそのままですね。フルートが休符のときにピッコロがあれば、その間はどちらかが持ち替えて吹いたり、ピッコロとフルート1が演奏でフルート2のみ休符の時はフルート2の奏者がピッコロを吹いたり(フルート1の奏者がピッコロを吹いて、フルート2の奏者がフルート1を吹くのもアリ)すればよいというわけです。もちろん3パートを二人でやるわけですから、どうしてもひとつ欠けてしまう瞬間もあるわけですが、そこはうまいことやってくださいということでしょう。

Q2、Fl.奏者が3名いてPicc.奏者がいません。そのうちの1名が一部分のみ、Picc.に持ち替えて演奏することは認められますか。

A、楽譜どおりに演奏していれば、持ち替えて演奏することは認めます。

さっきのと全く同じ回答ですよね(笑)つまり、楽譜通りに演奏さえしてくれたら、中のことは任せるよってことです。

Q3、Picc.奏者が休みの部分をFl.に持ち替えてFl.パートを演奏する、管楽器奏者が部分的に打楽器を演奏するなど、持ち替えた楽器のパートを演奏することは認められますか。

A、楽譜どおりに演奏していれば、持ち替えて演奏することは認めます。

はい、またまた全く同じ回答なわけですが、極端に解釈するとこういうことになります。例えば、トランペットとトロンボーンとホルンを自由に吹きこなせる人が一人いたとしましょう。トランペットをまず吹いてトランペットが休符に入ったら、急いでトロンボーンに持ち替えてトロンボーンパートを吹く、かと思いきや、次にはホルンに持ち替えてホルンでグリッサンドをかます、というのもアリです。なぜなら、楽譜通りに吹いているからです。ただし、ホルンでトランペットやトロンボーンのパートを吹くのは行けません。そのパートをその楽器で吹きましょう。

Q4、B♭Cl.奏者が4名います。Cl.1、Cl.2、Cl.3に1人ずつ割り当てて、4人目は、Cl.1、Cl.2、Cl.3を適宜演奏することは認められますか。またB.Cl.奏者がいないので、B♭Cl奏者の1人がB.Clを適宜演奏することは認められますか。

A、楽譜通り演奏していれば認めます。

読んだままですね。はい。

Q5、B♭Cl.奏者が5名います。Cl.1に3名、Cl.2に2名配置し、Cl.3に奏者を割り当てないで、Cl.3を他の楽器で代用することは認められますか。

A、B♭Cl.奏者が3名以上いるので、認められません。

これはそうですね。3名いるのなら1人ずつ各パートに割り当てなさい、ということです。足りてるのにわざわざクラリネット3番を他の楽器で代用なんてしようと思いませんけどね。

Q6、E♭Cl.パートが休みの場合、Cl.1のパートをE♭Cl.奏者が、E♭Cl.で音域を変えないで演奏することは認められますか。

A、指定の楽器ではないので認められません。

読んだままです。E♭Cl奏者がE♭Clでクラ1のパートを吹くのはいけませんが、ベークラに持ち替えてクラ1のパートを吹くのならOKです。なぜなら楽譜通りに演奏しているから。

Q7、6名いるB♭Trp.奏者を、あるところまでは、1番:2番:3番=2:2:2と割り振り、それ以降は、3:1:2と割り振ることは認められますか。

A、楽譜どおりに演奏しれいれば認めます。

読んだままですね。楽譜通りならOKです、。ただし、途中で、(3パートとも音がある場合、)1番:2番:3番=4:2:0と、するのはいけません。なぜなら楽譜どおりじゃないから。

Q8、1パートを複数奏者で演奏しています。パッセージが難しい場合は、分割して演奏することは認められますか。

A、楽譜どおり演奏していれば認めます。

これはアリですね。自由曲でしたけど、強豪校がやっているのを見たことがあります。課題曲でもありです。一小節に16分音符が16個詰まっているとしたら4人で4個ずつに分けて吹いてOKです。これをやる場合はフレーズに不自然な感じが出ないようによく考えてしっかりと練習しないとブサイクなことになってしまいます。
特に難しいパッセージでなくてもやっていいんですよ。トランペットなんかみんなで吹いてるとスタミナが持たないってことがよくありますから、上手に分けて自由曲の最後までスタミナが持つようにしたいですね。これも楽譜通りに演奏できてたら問題ありません

Q9、Perc.パートが4名必要な課題曲を演奏する予定ですが、3名しかいない為、指定の4パートを再編したうえで、演奏することは認められますか。(演奏できない部分が、それぞれのパートで発生してしまうため)

A、楽譜どおりに演奏していれば認めます

えー、パーカッションのことはよくわからないんですが、4パートを3人でやろうとすると、楽譜通りに各パートを演奏する場合、1パート分演奏できなくなってしまいます。ならば、ティンパニが休みの時はその休みの間に他の指定されてる打楽器を演奏したりと、楽譜通りに行くように立ち回ることのできる編成に組み直していいですか?って質問ですね。
で、楽譜通りならいいですよ・・・と。

Q10、Perc.パートを実必要人数(この曲は4名)以上で演奏することは認められますか

A、楽譜通りに演奏していれば認めます。

この回答ばっかりですね(笑)例えばバスドラムが2台あったら2人でやっても構いません。スネアドラムもシンバルもシロフォンも2つあるなら2人でやって構いません。ただし、もしも「1Player」や「solo」と指定があったら2人でやってはいけません。楽譜通りじゃなくなってしまうからです。

Q11、スネアドラムのパートを、部分的に2台の楽器で演奏することは認められますか

A、楽譜どおりに演奏していれば認めます。

先ほどのQ10と同じことです。

Q12、曲中、指定された打楽器で、異なる楽器(違うサイズ・違う音程等)を使い分けることは認められますか

A、楽譜どおりに演奏していれば認めます。

よく知らないですけど、スネアドラムでも底の浅いのとか深いのがありますよね。マレットもいろんな種類がありますよね。それらをフレーズ・場面に合わせて使い分けるのはOKってことです。バンバン使い分けてやりましょう(笑)

Q13、指定された調整以外の楽器(例えばクラリネットとトランペットについて、B♭管以外のA管・C管等)を使用することは認められますか

A、調整が指定されているので認められません。ただし、ホルン・チューバには調整の指定はありません。

書いてあるままですね。

Q14、トランペットパートをコルネットで演奏することは認められますか。また、一部分をコルネットに持ち替えて演奏することは認められますか

A、トランペットがない場合、全曲にわたってコルネットで演奏することは認めます。ただし、一部分だけを持ち替えることは認められません。また、課題曲をコルネットで演奏した場合、自由曲でトランペットを使用することも認められません。

あくまで課題曲に指定されてるのはトランペットですから、やむを得ずという形でない限り、コルネットは使ってはいけないということです。やむを得ずとは「うちの学校、トランペットがなくてコルネットしかないんです」という状況ですね。課題曲をコルネットで演奏したのに、自由曲でトランペットを使おうとすると「いやいや、トランペット持ってますやん!」とツッコミが入るのでこの場合は課題曲もトランペットで吹かなければなりません。

トランペットがあるのならトランペットで吹きなさい、ということです。

Q15、ホルンの代わりにメロフォン・アルトホルンを、ユーフォニウムの代わりにバリトンを使用することは認められますか

A、その楽器がない場合は認めます。その場合、自由曲でホルン・ユーフォニウムを演奏することは認められません。

これも似たような話ですね。ホルンがあるならホルンで吹きなさい、ユーフォがあるならユーフォで吹きなさい、ということです。

Q16、Tubaパートがオクターブに分かれていて、奏者が一人の場合は、上声下声どちらを演奏しても認められますか

A、どちらを演奏しても認めます

読んだままです。

Q17、soloと指定されている箇所を複数奏者で演奏することは認められますか

A、認められません。

これは個人的にいろいろ考えました。まぁsoloと指定してあるんですから、連盟の言うとおりなんですが、きっとこれを質問した人、もしくは学校はソロを吹けるほどの実力の人がいなかったり、もしくはどうしてもみんなで吹かせてあげたかったり、何かしらこの質問をするに至る理由があったんだと思います。

Q18、課題曲Ⅲのドラムセットについて、アドリブは認められますか

A、認められません

あらら(@゜Д゜@;認められないそうです。残念です!いろんなアドリブを聴きたいですよね!

●おわりに

以上が解説になります。

なんというか、当たり障りのない連盟からの回答ばかりですよね。事なかれ主義というか「あとは自分らで判断しろ」というか・・・。

まぁそうは言ってもわからないことがあれば、連盟に問い合わせするしかないと思います。連盟のホーページにも書いてありますが、いきなり全日本吹奏楽連盟に問い合わせすることのないようにしてくださいね。

ではでは、コンクールが悔いなくおわるようぼちぼちと頑張ってください!

このエントリーをはてなブックマークに追加

↑ PAGE TOP