課題曲に歌詞をつける時の注意
課題曲に歌詞をつける学校が増えてきたと思います。
歌詞をつけるなんて初めてのことでしょうから、わからないことも多いと思います。ちょっとだけ注意点を説明します。
●ツールとしての歌詞
突然ですが、
一定のテンポで吹く練習をしたいとき、なにを使うでしょうか。
メトロノームですね。
正確な音程かを確認したいときなにを使うでしょうか。
チューナーですね。
では、みなで曲に対する解釈や吹き方を共通のものにしたいときなにを使うでしょうか。
歌詞ですね。(歌詞じゃないといけないわけでもないですが)
メトロノームやチューナーと同様に、練習の中になにか目的があって、それを実現するための道具としての「歌詞」ということを忘れないでください。
歌詞をつけるときってできれば、練習で使用していくものですから、聴き心地の良いもので、曲をもっと好きになれるような高尚な歌詞をつけたい!と、思うかもしれません。
でも、歌詞をステージで発表することはないでしょうから、高尚なとか感動するような歌詞というのは考えなくて大丈夫です。
目的は、アーティキュレーションやイメージを揃えることにあるので、少々文法が変であったりしても気にせずいきましょう。(正しい文法がいいに越したことはありませんが)
あくまでも第一義は「いい演奏をするため」です。
歌詞をつける理由を間違わないようにしましょう。
●発音の注意
タ行とナ行は発音の際、舌をつきますね。カ行はダブルタンギングの時の舌使いです。
フレーズの始まり等、最初の音で、滑らかに入りたいところはタ行ナ行以外の音から始まるように歌詞をつけましょう。
ハッキリしたアタックの必要ないところにタ行ナ行の歌詞をつけると演奏時に反映されてしまいます。当然実際に歌ったりするわけですから、癖づいてしまいます。
「こういう風に吹きたい!」という思いと実際につける歌詞がミスマッチしないようにしましょう。
●5連符等は慎重に
縦が合いにくいところに歌詞を付ける場合は特に注意が必要です。
声に出しやすい音を歌詞にして、歌ったときにしっかり合うようにしましょう。
●おわりに
あまり難しく考える必要はないんですが、せっかくつけた歌詞のせいで練習が難しくなるようなことがあれば、本末転倒なので注意してください。