課題曲に歌詞をつけるという練習方法について
課題曲に歌詞をつけるという練習法を採用している学校がありますね。
2008年の課題曲、コミカル★パレードに習志野高校がつけた歌詞がバンドジャーナルに掲載されたこともありましたから、その辺りからこの練習法がメジャーになったようです。
そんな練習法知らなかったという人から、当たり前の感覚になっている人までさまざまでしょう。
今回の記事では課題曲に歌詞をつけることのメリットやそれで得られる効果について綴ります。
●歌詞をつけるメリット
歌詞をつけることのメリットは大きく以下の3つでしょうか
①吹き方の統一
②イメージをつける
③愛着
ひとつずつ解説いたします。
①吹き方の統一
まず一つ目は吹き方の統一です。
曲を楽譜通りに演奏するとき、複数人で一緒に吹いても綺麗に聴こえないってことはよくあるんですね。
みんな楽譜通りに間違いなく吹いているにもかかわらず、いまいちピンとこないときっていうのはその音符に対する一人ひとりの解釈が違うということです。
ですから、ある一人はハッキリとしたタンギングで硬く吹いていたり、またある一人は滑らかに流れるように吹いていたり、かと思えば他の人は消え入るような情景をイメージした吹き方だったり、もしくは力強く吹いていたり・・・。
ということが重なると、全然綺麗じゃないんですね。仮に音程が合ってても。
そこで、歌詞の登場です。歌詞をつけてこのように吹いてみようと共通の認識をすることで、以前よりはバラけないです。
スタッカートやマルカート、アクセント、レガート等の指示がないところではとくに重要ですね。
楽器を始めて浅い人は誰でも通る道だと思うのですが、「こういうメロディはこういう風に吹く」という演奏上のお作法みたいなものがまだまだ定着していないんですね。ですから、そういう経験の浅さをカバーする意味でも大変有効なアプローチだと思います。。
②イメージをつける
「~生きていこう」という歌詞でしたら、明るい感じがしますし、「~もう戻れない~」という歌詞なら後悔や奮起のイメージを持つことができます。
言葉には意味がありますから、「こういう感情で吹きたい」というのに当てはまる歌詞を付けることでより鮮明なイメージをもって吹くことができますよね。
③愛着
私も試しに歌詞をつけてみたことで分かったんですが、曲に愛着が沸きますね。
これが意外にバカにできないものでして「この曲が好き!」という思いは演奏に現れます。本人たちも意識しないところで客に伝わってきます。
本当に楽しそうに演奏されるというか、こっちまで元気をもらっちゃうというか・・・・。コンクールの晴れ舞台を後悔なきものにするためにも愛をもって演奏してみてください。
●おわりに
実際に効果を感じるかどうかは置いておいて、試してみる価値のある練習法だと思います。
さきほど触れたように、私もこの記事を作成するに当たって歌詞をつけてみました。
また、歌詞を付ける時の注意点をまとめた記事もありますので、そちらもどうぞ。