選曲のやり方

選曲のやり方

演奏会・コンサートでどの曲を演奏するか、結構悩みますよね。選曲のやり方はバンドによってさまざまだと思います。

幹部が決めるところや選曲係がきめるところ、部員全員で決めるクラブもあるでしょうし、3年生で決めるというところもあるでしょう。はたまた顧問・指導者が決めてしまうか。

私はあまり選曲にはかかわって来なかった人間なんで特に言えることもないんですが、まぁせっかくこんなサイトを運営してるわけですし、ちょっとだけ意見しちゃいたいと思います。

●選曲の注意

赤の他人がとやかく言うことでもありませんから、すきに決めたらいいんですが、いくつかの注意点は心得ておきましょう。


注意点が以下


①季節がらにあったものを

②似通った曲をいくつも選ばない

③有名な曲を

④演奏できるものを選ぶ

⑤バランスを考える

⑥客層にあったものを

①季節がらにあったものを

まずはこれ。季節がらにあったものを。簡単な例を出しますと、クリスマスに行うコンサートならクリスマスソングを選曲します。春なら桜をイメージして作曲された曲や、夏なら夏ネタの曲。ほかの季節も然り。

まぁ絶対というわけではないですが、季節がらや地域柄・土地柄など「何か」と共通点のある曲を選択するとお客さんも聴きやすいです。曲を知らずとも全く無関係の曲よりは聴きやすいです。気持ち的に。

そういう曲を入れておくと司会の文章も考えやすいし、演奏会のコンセプトや趣旨を支えるものにもなりえます。

②似通った曲をいくつも選ばない

あれも吹きたい!これも吹きたい!っていうこともありますよね。中高生なら樽屋雅徳の曲なんかたくさん演奏したいんじゃないでしょうか。賛否両論ある作曲家ですが私は嫌いじゃありません。
あとはジャパニーズグラフィティにも魅力的なのがたくさんありますね。

あれも吹きたい!これも吹きたい!となっても似通った曲はいくつも選ばないように注意しましょう。

同じ作曲家の曲を2曲もするのはダメと言ってるんじゃないですよ。同じ作曲家でも全くタイプの違う曲を作曲する人もいますから。あくまで似通った曲をいくつもするのがよくない、ということ。やはりバラエティは豊富な方が聴いてて飽きないですし、なによりいろんなタイプの曲を練習した方が上達につながります

③有名な曲を

私の経験から言うとですね、大概の曲は初めて聴くときはつまらない、という感じです。もちろん例外もたくさんあります。A.リードの春の猟犬やアルメニアンダンスパート1なんかは初めて聞いた時でも「おぉ!!」という感じでした。

ですが、やはり大概の曲は2回3回聴いて曲が分かってきてやっと曲のもつ良さや面白さが分かってきます。ましてやお客さんは普段吹奏楽になじみのない人の可能性もあるわけですから、小難しい曲やガチガチの現代曲は退屈に感じるかもしれません。

そうなると、やはり有名な曲は必要です。まーそうですね、王道なら威風堂々とか星条旗とかでしょうか。

別に有名じゃなくともキャッチ―なメロディやフレーズがあればいいと思います。それとか、「吹奏楽をやってる人ならこの曲を知らない人はいません」とか司会やプログラムで付け加えておくと聴きやすいかも。

お客さんに退屈させないためにも考えてみてください。全ての曲を有名なものにする必要はありませんよ。

④演奏できるものを

どうしてもこの曲を演奏したい!と思っていてもちゃんと人様に聴かせられるほどに仕上げられなければ自己満足の演奏になってしまいます。

難曲を1曲や2曲入れるのもいいですが、ほかの曲との兼ね合いも考えて本番までに仕上げられる曲を選曲しましょう。本番前に仕上がらず結局ボツになったのではシャレになりません。・・・まぁ個人的にはそういう経験もいいものだと思っていますが。

⑤バランスを考える

いろんな注意点がありますが、これが最も重要と言ってもいいのではないでしょうか。演奏会・コンサートのプログラムにおいて一曲一曲が独立しているのではなく、曲の組み合わせや演奏順も考えましょう。

一曲目は掴みですから、お客さんのハートをグッと鷲掴みにできる曲を選んだり、激しい曲の後は穏やかなしっとりとした旋律で気持ちを落ち着けたり・・・。最後の曲は一番時間をかけた大曲を持ってくるとか、アンコールは老若男女全ての世代に受けるものを選ぶとか・・・。いろいろ考えてみましょう。

コース料理を考えるのに似ているかもしれませんね。



あとはソロやソリが目立つ曲も入れてみましょうか。演奏会全体のエッセンスにもなりますし、練習に力が入るでしょう。ソロがあるだけで緊張感が違いますからね。ソロを吹く奏者だけじゃなくみんなの緊張感が,、です。まー意図して入れなくても入るでしょうけどね。


それから1年生だけで演奏する曲とかもいいですね。中高生の吹奏楽部ならではの発想です。お客さんからすると「あ~決してうまくはないけど、来年の今頃はこの子らが立派にクラブを引っ張っていく存在になってるのか」という思いになります。成長が楽しみになるんですね。また聴きに来ようという気になります。

もちろんある程度お客さんに聴かせられるレベルでないとやったらいけませんよ。こういうのはプロのコンサートとは決定的に違いますね。

⑥客層にあったものを

ここまでは、吹奏楽部が主催のコンサートの話として述べてきましたが、地域の依頼演奏では高齢者が多かったり幼い子が多かったりしますよね。そういったところにも注意しましょう。

身近にいる高齢者や園児に好きな歌やみんなでよく歌う歌を聞いてみればいいと思います。

コンサートでも一部の年齢層の方だけが楽しめるプログラムではなく、老若男女みなが楽しめる選曲をしましょう。自分たちが中学生あるいは高校生ですので若者向けの曲を選びがちになりますが、しっかり他の年代の方が喜ぶような曲も選んでくださいね。

●おわりに

選曲って結構難しいですけど、いろんな事に気を配りながら慎重に考えてみてください。一生懸命考えたらきっと素敵なコンサートになります。どうしても決められないときは「この曲は次回の演奏会でやろうか」」などと上手に融通をきかせて選曲ができるといいですね。そのときやらなくてもまたいつか別の機会にやればいいと思います。

素敵なコンサートになりますように。

選曲が難しい方はこちら↓

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